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主に旅での出来事につき、ツイートでは語り切れなかったことを書いたりしたいと思います。

光州の旅[201705_11] - 2大在来市場の名物飲食をはしご、そしてさらば光州、また来る日まで

前回のエントリーの続きです。

gashin-shoutan.hatenablog.com


韓国・光州(クァンジュ)広域市を中心に巡る旅の3日目(2017年5月22日(月))です。

 

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南区(ナムグ)楊林洞(ヤンニムドン)にある「ペンギンマウル」の近くでタクシーをつかまえて、やって来たのは北区(プック)にある在来市場、マルバウ市場(シジャン)。
西区(ソグ)の良洞(ヤンドン)市場、東区(トング)の大仁(テイン)市場や南光州市場、そして光山区(クァンサング)の1913松汀駅(ソンジョンニョク)市場と並ぶ光州の代表的な在来市場のひとつです。
「マルバウ」の名は、「馬」を意味するマル(말)と、「岩」を意味するバウィ(바위)が変化したバウ(바우)が合わさったものが由来とされています。その理由として、1592年の壬辰倭乱豊臣秀吉による2度の朝鮮侵略)で活躍した金徳齢(김덕령:キム・ドンニョン、1567-1596)将軍の乗った馬の蹄の跡がついた岩があったから(アーケード入口の蹄鉄の絵はたぶんこれに由来)、あるいは馬のように大きい岩があり子どもたちが馬乗りごっこをして遊んでいたから、などの伝説が残されているそうです。

マルバウ市場(말바우시장:光州広域市 北区 瑞坊路81番ギル 27 (牛山洞 190-1))

 

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5日ごと、日付の末尾がnとn+5の日に市が開かれる五日市は韓国でも珍しくありませんが、ここマルバウ市場では倍の頻度となる末尾2・4・7・9の日に市が開催されます。この日(5月22日)もちょうど市の日であり、買い物客でにぎわっていました。この市で扱われるのは近隣の郡部で収穫された農産物が主で、小規模栽培のため他ではあまり見ない作物も販売されるとか。ゆっくり見て回りたいところですが、今回は時間に余裕がないうえ、目的の店の位置を調べて来なかったので急ぎ足にならざるを得ません。

 

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しばらく市場内をうろうろすると、マルバウ市場名物のひとつ、パッチュッ(팥죽:小豆粥)の店が並ぶ一角が。その中に目指すお店「草原(チョウォン)パッチュッ」がありました。

 

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注文したのは「パンバニ」(반반이)。「半々」を意味するこのメニューは、うどん玉に似たカルグクス麺入りの「パッカルグクス」に白玉入りの「冬至(トンジ)チュッ」という、パッチュッの中でも人気を二分するメニューをいっぺんに味わえるよう、白玉とカルグクスがパンバニ(半々)ずつ入ったものです。

 

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やって来たパンバニ。上に緑豆がふりかけられ、ところどころカルグクスが覗いている点を除けば見た目はまさしく日本のぜんざいそのもの。猛烈に甘そうな印象を受けますが、出てきた時点では砂糖を含む調味料が入っておらず一切甘くありません。
各テーブル上には砂糖と塩の瓶があり、好みで適宜混ぜて食べます。ぜんざいに長年慣れ親しんだ身としては塩少々と大量の砂糖を投入したい衝動に駆られますが、ここで砂糖を入れたら負けだと自分に言い聞かせつつ、まずは塩を振り掛けます。小豆に風味がついておいしくなりました。
そして小豆のスープが1/3程度になったところで満を持して砂糖を投入。うんまい。まさしくぜんざいです。ただし、うどん入りの。
こちらのお店「草原パッチュッ」の営業時間は午前9時(市の日は午前7時)~午後7時、公休日は休業とのこと。

草原パッチュッ(초원팥죽:光州広域市 北区 瑞坊路73番ギル 21 (牛山洞 185-9))

 

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マルバウ市場からは再びタクシーに乗って、今度はKTX光州松汀(ソンジョン)駅前の「1913松汀駅市場」へ。
こちらはその名の通り1913年、当時の「松汀里」(ソンジョンニ)駅の開業後まもなく駅前市場として誕生したものです。近年は他の在来市場がそうであるように衰退傾向にありましたが、昨年(2016年)にはこれを打破すべく市場全体をレトロ調に改装するプロジェクトを敢行。これを期して市場の名前にも開業年の「1913」を冠しました。遅い時間まで開く小洒落た飲食店も開業したこともあり、賑わいを取り戻しつつあるようです。

 

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「駅市場」を標榜するだけあって、市場内にはコインロッカーに加え光州松汀駅発の列車の電光掲示板まで。
こちらの市場、以前には夜間に訪れたこともありますが、よさそうな雰囲気の飲食店がいくつかありました。いつか2次会で飲んでみたいものです。まあぼっちだけどな!

1913松汀駅市場は第2月曜日が共通の休業日、第4月曜日は各店舗任意の休業日とのこと。この日(5月22日)はまさに第4月曜日でしたが、後述する「トア食パン」を含め割と営業していたように記憶しています。KTX光州松汀駅を出てから市場の入口まではわずか約200mという、まさしく駅前市場です。

1913松汀駅市場(1913송정역시장:光州広域市 光山区 松汀路8番ギル 13 (松汀洞 990-18))

 

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1913松汀駅市場を通り抜けた先に、こちらのお店があります。
昨年8月の光州初訪問を紹介した、記念すべき本ブログのファーストエントリーにも登場したこちらのお店、その名も「にっこにっこにー」(니코니코니)。言うまでもなく、映画が連日満員御礼となるなど韓国でも大人気のあのアニメのキャラクターの決めゼリフ(?)です。前回は営業時間外の訪問でしたので、本日2度目の昼食としてリベンジすることにしました。

 

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表の看板には「寿司専門店」とありましたが、メニューを見るとトンカスにステーキにチーズタッカルビと何でもあり。一瞬経営状況が心配になりましたが、こちらのパネルを見ると飲食デリバリーサイトの評価が「4.7」で「優秀業者」シールも貼られているので評判はよさそうです。

 

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店名からアニメのポスターやフィギュアが並べられたインテリアを想像していましたが、店内は至って普通でした。

 

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注文したのはモドゥムチョパッ(모듬초밥:寿司盛り合わせ)。お吸い物とデザートも付いてきました。普通においしかったです。
珍しくクラフトビールもあったのであわせてオーダー。写真2枚目の「g」のラベルのこのビールは韓国のオリジナルブランド「グァルネリ」(과르네리)IPAで、水と空気が発酵に適しているという全羅北道(チョルラブット)淳昌(スンチャン)郡のブルワリーで醸造されているとのこと。そういえば淳昌はコチュジャンの産地で有名ですよね。こちらのビールもおいしかったので、今後どこかで見かけたら注文しようと思います。
こちらのお店「にっこにっこにー」の営業時間は午前11時半~午後10時。列車待ちの間の軽食にいいかもしれません。

にっこにっこにー(니코니코니:光州広域市 光山区 桃山新松ギル 31 (松汀洞965-1))

 

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そろそろ列車の発車時刻ですが、あと1か所だけ寄り道します
1913松汀駅市場内にあるこちらのパン屋さん「トア食パン」。1913松汀駅市場でも有数の人気店であり、パンが焼きあがる時間には行列が形成されるとか。KTXの車内でもこの店の袋を持った人を複数見かけました。もっともこの日の訪問(午後2時50分くらい)ではすんなり入れましたが。

 

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人気商品の「ガーリッククランベリー食パン」というちょっと想像のつかない味のパンが目当てでしたが、あいにく見当たらなかったので「ブルーベリー食パン」を購入、光州土産となりました。写真2枚目はこの翌日、仁川国際空港で食べたブルーベリー食パン。おいしかったです。
トア食パンの営業時間は午前11時~午後10時、年中無休。1913松汀駅市場の光州松汀駅側入口から50mくらい進んだ左側にあるので分かりやすいです。

トア食パン(또아식빵:光州広域市 光山区 松汀路8番ギル 11 (松汀洞 990-10))

 

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そしてとうとう出発の時間。乗るのは15時07分発、列車番号「518」のソウル・龍山(ヨンサン)行きKTX。1980年の「5.18民主化運動」(光州事件)をメインテーマとした今回の旅の締めくくりに、これ以上ふさわしい列車はありません。

 

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通算50時間ほどの滞在となった今回の光州の旅では幸いにして、5.18民主化運動の史跡や関連施設をはじめ、当初予定の目的地のほぼすべてに足を運ぶ機会が得られました。また37年前の5.18の抗争期間と重なる日程を選んだことで、その犠牲となった人々を悼み記憶するとともに、暴虐に立ち向かった市民たちを称え後世に継承しようとする光州の人々の姿を目の当たリにする機会も得られました。そして最初のエントリーの冒頭にも書いたように、過去にないほどさまざまな人々との出会いを経験し、それら人々の親切に触れる機会までも得ることができました。これらひとつひとつの出来事への思いが強すぎて、気づいたらエントリー11回分に渡ってしまったのには我ながら驚いていますが。

 

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とはいえ未だ訪問できていない光州の名所・旧跡はまだまだ無数にありますし、一方で再び訪れたい場所もあります。大統領交代によりさらなる真相究明と被害者の名誉回復の機運が高まりつつある5.18への関心も日々強まるばかりです。
それに、南道の豊富な山の幸と海の幸に恵まれた光州のうんまい名物料理も食べ尽くせていませんし。
これからも私は光州を訪問し、拙いながらも本ブログにてその魅力を伝えてゆきたいと思っています。ご期待いただけますと幸いです。

2017年5月の光州の旅はこれで終わりですが、このときの旅レポは舞台を移してあと1回だけ続きます。
それでは、次回のエントリーへ。

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