かつてのTwitterアカウント(削除済み)の別館です。
主に旅での出来事につき、ツイートでは語り切れなかったことを書いたりしたいと思います。

本ブログ開設3周年を迎えて

こんにちは、ぽこぽこです。
諸事情により長らく更新を停止しておりまして、誠に申し訳ございません。
千夜誕であり、本ブログの誕生日でもある本日・9月19日から更新を再開します。

再開にあたってのテーマは、まずは直近の旅であり記憶も新しく、個人的に思い入れも強い全羅南道(チョルラナムド)順天(スンチョン)市の旅を選びました。当該エントリー冒頭でも書いたように前回エントリーである全羅南道木浦(モッポ)市の旅の続きは順天の次か、または並行して更新いたします。また、その前に書いて途中で止まっている全羅北道(チョルラブット)群山(クンサン)市のシリーズは内容が若干古くなったため、追って本年8月の再訪分を織り交ぜつつ再開する予定です。

 

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2019年8月10日、映画『八月のクリスマス』撮影地「草原写真館」(全羅北道群山市)にて撮影。

 

本年に入ってからは現時点で計8回と、例年を上回るペースで韓国訪問の機会を得ることができました。
それぞれの旅で訪れた市郡は以下の通りです。

全羅南道木浦市と光州(クァンジュ)広域市が各3回とやたら多いのは、ともに1回ずつ主目的地として行ったことに加え、本年3月に開業したチェジュ航空の成田-務安(ムアン)線を利用した関係です(務安国際空港は両市からしかアクセス手段がないため)
これらの旅はその訪問地、また行く先々で出会った方々のいずれも思い出深いものです。そのすべてを紹介できるかどうかは分かりませんが、少しでも多く、その訪問スポットや出会い、おいしい料理の数々、そしてそのとき感じたことなどを自分の言葉で伝えられるよう励む所存です。

 

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写真は順に、ヒンヨウル文化マウルの映画『弁護人』撮影地(釜山広域市:2019年3月8日撮影)、臨津閣展望台から眺めた臨津(イムジン)江(京畿道坡州市:2019年4月27日撮影)、水原華城の龍淵越しに眺めた訪花隨柳亭(京畿道水原市:2019年6月17日撮影)、板橋(パンギョ)マウルの日本式家屋の街並み(忠清南道舒川郡:2019年8月10日撮影)。

現時点で韓旅の航空券予約は来春までにあと5往復分残っていますが、そのいずれも実現のめどは立っていません。これは私の個人的事情ではなく、主に利用しているジンエアーほか韓国の各航空会社が利用者数激減に伴いこの秋以降の日本線の減便・休航を発表しているからで、韓国の市民による相次ぐ日本訪問キャンセルがその主要因です。
この日本訪問キャンセルは、本年6月の韓国人元徴用工による日本企業を訴えた賠償請求の原告勝訴判決を受け、日本政府が韓国政府に司法判断への介入を迫り、拒否されるや今度は「ホワイト国」(輸出管理の優遇措置の適用対象国)からの除外という経済報復を強行したことに対し、本年夏から全国的に展開されている韓国市民の日本製品ボイコットの一環としてなされているものです。
そもそも個人請求権の不消滅は日本政府も過去に認めているものであり、また日本政府が求めた司法判断への介入は三権分立を無視する行為で、そのうえ「ホワイト国」除外については直接無関係の逆ギレというべき暴挙であって、こうした抗議行動は必然の帰結であるといえます。その責任はひとえに日本政府に、またそれを許容している私たち日本の市民にあります。
この状況を打破するには元凶たる安倍政権(自公政権)を退陣させる以外に道はなく、したがってそれは私たち日本の市民の責務ですが、他方である世論調査では徴用工裁判に従い日本企業が賠償すべきだと考える人がわずか1.2%しかいないという結果が出ています。民事訴訟というほとんどの市民に直接的利害のない事項ですら、韓国相手であればこのありさまです。どのような形であれ「韓国に頭を下げる」行為を忌避する人々がこれほどまで多いという事実に愕然としますが、数字を見るにどうやらこれが日本人「みんな」による「総意」の現実のようです。もしそうであるならば、私はその1.2%側として「みんな」の「総意」に抗うのみです。

前述した順天の旅先で出会った韓国の人々は、日本政府と市民とをはっきりと区分し、私のような日本からの訪問者を温かく迎えてくださいました。悪いのは(貴方のような日本人ではなく)安倍政権だとわざわざ話しかけてくださった方もいました。しかしそうした政府を過半数が支持するばかりか、従前から街頭ヘイトデモが警察による警護の中で許容され、デマをも厭わないTVのワイドショーをはじめメディアはこぞって韓国への憎悪扇動に明け暮れ、そして今日にも迫るヘイトクライムへの恐怖を口にする在日コリアンこそが集中砲火を受ける社会の一体どこが日本政府と違うというのでしょうか。
私たちは、これ以上韓国の方々の厚意に甘えてはいけません。

 

このように日韓の政治対立、いや正しくは日本側が一方的に官民一体で韓国憎悪を扇動する中、韓国を度々訪問しその人々や文化を知る方は「こんな時こそ」と韓国訪問をすすめます。その思い、焦燥感は十分すぎるほど理解できますが、「こんな時」を作り上げたのは私たちですので、それをいう資格はないと私は個人的に考えます。
私はこれまでと変わらず、今後も可能な限り韓国を訪問し、歴史とその記憶継承の取り組みを学び、食文化や観光名所などとあわせて本ブログやTwitterなどを通じて紹介してまいります。

最近は本ブログやツイートを韓旅の参考にした、というお言葉をときどき頂戴するようになりました。私にとってこれ以上の光栄はありません。引き続きご期待いただけますと幸いです。

 

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2019年8月30日、曹渓山将軍峰頂上(全羅南道順天市)にて撮影。

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