かつてのTwitterアカウント(削除済み)の別館です。
主に旅での出来事につき、ツイートでは語り切れなかったことを書いたりしたいと思います。

今年もありがとうございました。

こんばんは、ぽこぽこです。

今日は2021年の大晦日。今年も長いこと休止期間があったとはいえ、9月からの再開後はある程度ハイペースでの更新ができ、なんとか投下エントリー数が昨年実績を超えることができました。
今年も拙ブログをお読みいただき、誠にありがとうございました。

 

本年・2021年はとうとう、年間を通じて韓国訪問が全くできなかった一年となりました。
そんな中、私がかつて韓旅で出会いお世話になった方のうち、2人もの方が亡くなったことを知りました。一人は昨年(2020年)2月に訪問した江原道(カンウォンド)束草(ソクチョ)市の酒場「番地オンヌン酒幕」のご主人であり、もう一人は一昨年(2019年)12月に訪問した全羅南道(チョルラナムド)莞島(ワンド)郡の所安島(ソアンド)、所安抗日運動記念事業会の会長様です。お二方ともにコロナ禍明けの再訪、再会を誓っていた方であったのに、その願いがかなうことはありませんでした。やりきれない。コロナ禍に伴う韓旅のできない期間が長引けば長引くほど、そうした離別がまた起きてしまうのではないかと危惧しています。
来年こそは……と言いたいところですが、オミクロン株の世界的な大流行、そしてこの日本にも迫りくる第6波のことを考えると、そんなものは甘い幻想以外の何物でもありません。再来年・2023年に開催予定の「順天湾国際庭園博覧会」までに間に合えばと思った時期もありましたが、どうやらそれも夢物語に終わりそうです。

 

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ところで、私は少し前からTwitterアカウントでの反差別に関するツイートを無期限休止しています。理由については固定ツイート以下に記しているので、ここで改めて述べることはしません。この件によって、日本政府による後付けかつ狙い打ちの差別政策により無償化の対象から不当に除外され、あろうことか司法までも追従したことで「日本人みんなの総意」となった朝鮮学校への憎悪や敵意、差別心の根強さ、そしてこれに抗うことのリスクを改めて思い知らされました。
私などは声を上げることをやめることでそのリスクから逃げることができます。しかし、朝鮮学校の生徒児童やその保護者、教職員などは「存在する」ただそれだけで24時間365日そのリスクに晒され続けているわけです。私などが反差別を唱えようと、この日本社会の構成員である以上は私もまた朝鮮学校への加害者に他ならないわけです。つまり、私自身の罪でもあります。私は朝鮮学校によるクラウドファンディングへの積極協力のみに留まらず、私の持てるすべてをもってこの差別政策への償いと抵抗を続けます。
写真は2017年に広島県広島市の「広島朝鮮初中高級学校」を訪問した際に譲っていただいた、朝鮮学校への差別反対の意思表示であるオレンジ色のリボンのピンバッジ。このバッジに誓って。

 

朝鮮学校の件のみならず、今年もまた韓国(人)や在日コリアンに対する日本人一般の憎悪や差別心の絶対的強さに打ちのめされる一年となりました。その最も象徴的な出来事となったのが、去る12月8日に発生した、在日コリアンの方々が多数暮らす京都府宇治市のウトロ地区への放火という恐れていたヘイトクライムです。
幸いにして死傷者は発生しなかったものの、容疑者の供述や行為からその殺意は明白です。この事件が大して報道されず、政府はもとよりほぼすべての政党も非難声明を出さなかった点だけをとっても、コリアンに対するヘイトクライムがこの日本社会で寸分たりとも問題視されていないことが読み取れると思います。そしてYahoo!ニュースのコメント欄などは、この許しがたいはずの行為に擁護あるいは共感し、より強くコリアンを踏みにじろうとするコメントで埋め尽くされました。「差別の告発は差別そのもの以上に非道徳である」という日本社会の共通観念の勝利です。これは反差別を唱える私たちの不作為の罪でもあります。私たちの完全敗北です。

 

先ほど、私は来年の韓旅が「甘い幻想」だと書きました。それでもコロナ禍はいつかは終わるでしょう。再び自由に海外を訪問できる日もいずれ訪れるものと思います。しかし、その頃には別の理由により、韓国の訪問はできない状況になっていると私は予測しています。もちろん個人的な理由などではなく、コロナ禍よりももっと深刻な理由で。そんな悲観的予測など外れることを願いつつも、いまは悲観的になってなりすぎることは決してないとさえ考えています。
それでも私は、まだもうちょっとだけ本ブログを更新し続けたいと思います。いつか誰かの、おそらくは次の世代の人々の道しるべとなることを願って。

 

それでは、よいお年を。
みなさまにとって2022年がとって輝かしい一年となりますように。

 

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2019年11月1日、フランス共和国オー=ラン県コルマール市にて撮影。

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